丸洗い
きもの専用のドライクリーニングです。通常のクリーニング店のドライクリーニングは、
石油系有機溶剤を主体に水・石鹸を混ぜ、油溶性と水溶性の汚れの両方落としますが、
縮みや色落ちのトラブルが発生します。
当社の丸洗いは、石油系有機溶剤ドライ液を使用しています。
丸洗いだけでは汚れが落ちにくい為、予洗いを行い、その後ネットに入れ、専用機械でついたばかりの油性の汚れや前処理でついた石鹸液を落とします。
(予洗いとは、石鹸液と溶剤を混合した液を用い、ささらでこすり洗いを行うことです。)
丸洗いは、着物全体の汚れをすっきりときれいにします。箔や刺繍、絞りの着物も事前にテスト洗いをしますのでご安心です。
汚れのポイント
● 衿、袖口の皮脂汚れ、裾の泥汚れ
● 付いたばかりの油性の汚れ
● 全体のうす汚れ
● 軽度のカビ
それ以外は別途しみ抜きが必要となります。
予洗い 襟・袖口・裾などを部分洗い した後、丸洗いします |
丸洗い ネットに1点ずつ入れて、 着物専用ドライ機に入れて丸洗い |
乾燥 真空乾燥機で乾燥します |
臭気取り 冷暗室で一昼夜、溶剤の臭気を取り去ります |
湯のし仕上げ
すべての加工済みの商品に行います。
この仕上げは特殊湯のし仕上げと呼びます。アイロンを当てずに布目に蒸気を吹きかけてシワを取り、ふっくらと仕上げます。その際バキュームでその蒸気を吸い込んで完全に湿気を取り去ります。この作業は検品を兼ねている為、シミ抜きなどの品質も同時にチェックしています。最終工程のため、畳み方にも慎重に配慮して行っています。
丸洗い手順
①お預かりしたきものや帯をシミや汚れがないか時間をかけて念入りにチェックします。
②まずは下洗い(予洗い)をします。特に衿、袖口、裾はシミや汚れがつくケースが多いので入念に下洗いをします。
軽い汚れ、新しい汚れはこの下洗いで十分落とすことができます。
③下洗い後、もう一度全体をチェックします。 黄変(きものや裏地が黄色く変色すること)、色やけ、下洗いでは落とせないシミがあるときは、お客様にご連絡を差し上げ、どのような加工がおすすめで、料金はいくらぐらいかかるか説明させていただき、相談しながら加工を進めさせていただきますので、丸洗いのつもりがシミ落しなどの料金が思った以上にかかるなどのトラブルは一切ありません。
④きもの丸洗い専用の洗濯機で揮発性有機洗剤を入れて洗います。
正絹でできているきものは縮みや型崩れを防ぐため丸洗いに水は使用しません。
⑤洗濯が終わったきものや帯を自然乾燥させます。
⑥乾いたきものにアイロンをかけ、ふっくらと仕上げます。
⑦最後にちゃんときれいになっているか検品を行い完成です。
丸洗いの注意点
丸洗いは石油系の揮発性有機洗剤を使ってのドライ・クリーニングです。
ファンデーションなどの油性の汚れは、ある程度丸洗いできれいになりますが、飲み物や食べ物、雨シミといった水性の汚れはきれいになりませんのでご注意ください。
丸洗い料金表(税抜)
品 種 | 料 金 |
振袖・留袖、色留袖(比翼付) | 4,500円 |
長着(袷)・雨コート・二部式コート・留袖(単衣)比翼付・振袖(単衣) | 3,800円 |
羽織・道行コート・単衣長着 | 3,000円 |
帯類・長襦袢・三尺帯 | 3,000円 |
半襦袢・半巾帯・角帯・兵児帯 | 3,000円 |
ゆかた | 3,000円 |
法衣(袷) | 3,500円~ |
法衣(単衣) | 3,500円~ |
二部式きもの | 一式 3,000円 |
四つ身祝着 | 3,000円 |
四つ身襦袢・四つ身袋帯 | 3,000円 |
三つ身祝着 | 3,000円 |
三つ身襦袢 | 3,000円 |
男児羽織・男児袴 | 3,000円 |
男児袴帯 | 3,000円 |
祝着(産着)・祝着襦袢 | 一式 5,000円 |
被布 | 3,000円 |
子供ゆかた | 2,000円 |
子供兵児帯 | 2,000円 |